志望動機が書きやすくなる業界研究③
こんばんは Ryoltです。
業界人が語る自動車業界研究の第三弾は、部品メーカー(以後サプライヤー)についてです。
サプライヤーとはなんぞ?といいますと、完成車メーカー(トヨタ、日産など)に対して、部品を供給する立場であり、各メーカー、ブランドの機能面や付加価値に非常によく関わる分野です。
では、説明していきます。
まず、サプライヤーには二種類あります。
1,メーカー系
2,独立系
の2つです。
そして、Tierと言われるピラミッド、ヒエラルキーも存在します。
1,メーカー系というのは、完成車メーカーの資本が入っているサプライヤーのことで、トヨタグループでいうと、アイシンやデンソーなどが有名ですね。会社規模としても、大企業クラスから中小クラスまで多様にあります。
強み・・・メーカー直系あるいは、グループの傘下にあるため、顧客が親会社の完成車メーカーが占める事が多く、売上は安定しやすい。福利厚生や労働環境も、親会社ほどではないが、それに近いレベルで充実している。
弱み・・・顧客がグループに固まるため、グループの完成車や部品等で不祥事が発生し、ブランドの販売に影響があった場合のインパクトが大きい。また、最先端技術に対しての展開が遅れがちになる(開発リソースと投資回収の話になりますが、詳細はまた今度)
2,独立系はメーカー系と異なり、どこのグループにも属せず、様々なブランドに対して部品を供給している会社になります。例でいうと、日本発条やKYBなどが有名です。会社規模は東証一部上場から零細な町工場まで多様にあります。
強み・・・様々なブランドに対して供給しているため、一つのブランドの販売が減少しても他のブランドの販売である程度はカバーできる。また、高い商品性のある部品を生み出し、多くのブランド、車種に供給することができれば、より多くの開発原資を手に入れることができ、技術力に磨きをかけることができる。
弱み・・・独立系ゆえに、親会社等のサポートを受けることができないため、商品力、技術力を失うと挽回が難しい。自社を起因としたリコール発生時の損害を自社でリカバーしきれなくなる可能性もある(タカタのエアバッグ問題など)
まとめとして、メーカー系、独立系、それぞれで一長一短ありますが、技術力の高さだけでなく、今後のCASE時代を考える上では、各サプライヤーの将来戦略がどう描かれているのか、説明会などできちんと質問して、就職先として信頼できるかどうかを確かめる必要があります。
それでは、次回はお待ちかねの完成車メーカーについてです。
(投資回収と開発リソース、サプライヤーのヒエラルキーはまた別途行います)